マグロとカツオは似ている魚としてよく比較されます。
本記事では、両者の違いについて①分類、②見た目・見分け方、③旬の時期、④価格相場、⑤主な食べ方の5点から解説していきます。
ぜひ参考にしてください。※ここではマグロ=本マグロ、カツオ=本ガツオとします。
※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣。
なぜマグロとカツオは似ているとされるのか?
マグロとカツオが似ているのは、主に以下の理由だと推測できます。
①体の模様が似ているから・・・どちらも上部が黒に近い色、腹部が銀に近い白色ですね。例えばブリは、上部が青色で黄色の横線が入っているので見分けがつきやすいです。
②刺身の色が赤くて似ているから・・・どちらも真っ赤な刺身です。
③体が大きいという点が似ているから・・・例えばアジやサバとも模様は似ていますが、体のサイズですぐ見分けることができます。
④よく見聞きする魚の名前だから・・・マグロもカツオも魚の代表格であり、よく目にする機会が多いので混同してしまいます。
⑤どちらも回遊魚だから・・・マグロもカツオも広大な海を広範囲で泳ぐ魚です。
この5点において、マグロとカツオは共通しているので、似ているとされるのでしょう。
マグロとカツオの違い
似ていますが、両者は全然異なる魚です。
それぞれの違いについて掘り下げていきます。
違い1:生物学的分類
マグロとカツオはどちらも「スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族」に属します。
違いはその次で、マグロは「マグロ属」に分類され、カツオは「カツオ属」に分類されます。
・マグロ:スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族マグロ属
・カツオ:スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族カツオ属
生物学的にも両者は似ていますが、分類上は明確に異なります。
違い2:見た目(見分け方)
まず違う点が、背びれや腹びれです。マグロの背びれと腹びれには黄色の箇所があります。一方でカツオは黒色です。
また腹部の模様も異なります。マグロは線や模様がありませんが、カツオの腹部には黒い横線が入っています。
そして何より、サイズ(重さ)は明確に違います。マグロは比較的大きく、100kgを超えることは珍しくありません。最大サイズでは600kgを超える個体もいるのだとか。
一方でカツオはマグロに比べて小さく、2kg~5kgの個体が多いです。10kgを超えるカツオはかなり珍しいといえるでしょう。
違い3:旬の時期
どちらも回遊魚であり、地域によって旬が異なるため、一般的な時期で見ていきます。
マグロの旬は寒い時期です。12月~2月頃が最盛期で、最も美味しいタイミングでしょう。
カツオの旬は年に二回あります。春:3月~5月頃の初鰹シーズンと、秋:9月~11月頃の戻り鰹シーズンです。※詳細は『かつおの旬!初鰹と戻り鰹の違いを高知の鮮魚店が解説!』
カツオは冬はシーズンオフとなるため、その時期を補うかのようにマグロが旬に入る形ですね。
違い4:価格相場
毎年1月上旬に「マグロの初競り価格が数億円を超えた」と話題になる通り、マグロは比較的高価格で取引されます。
もちろん1匹単位でみるとサイズが大きいことも要因ですが、それ以上に価値がつきやすい魚です。
一方でカツオは、マグロと比較すれば大衆的な価格で流通しています。相場に関しては、マグロが圧倒的に高いですね。
違い5:食べ方
マグロの主な食べ方は生食です。刺身・寿司・丼ぶりなど、加熱処理や加工などをせず食べることが多いでしょう。
カツオは生食も多いですが、カツオのタタキやかつお節に代表するように、加熱処理されることもあります。
特にカツオは鮮度落ちが激しいため、生食で美味しく食べるには「一本釣りした個体」「水揚げ後すぐの個体」といった条件を満たさなければなりません。
そういった点では、マグロよりもカツオの生食の方が希少性が高いといえるかもしれませんね。
違いのまとめ
こうしてみると、マグロとカツオは全く異なる魚であることが分かります。
どちらも独自の魅力を有する、魚の代表格。違いを理解して食べると、より楽しめるのではないでしょうか。
鮮度抜群のかつおの藁焼きタタキなら山本鮮魚店
カツオの本場は高知県です。マグロを凌駕するほどの鮮度抜群の本場の味は、ぜひ食べていただきたい味です。
高知県の中でも、「鰹の國」「土佐の一本釣りの町」と称される、かつおの本場中土佐町久礼の、大正町市場に店舗を置く山本鮮魚店では、その日に水揚げされた鮮度抜群の生かつおを、藁焼きタタキにして全国発送しております。
皆様のご注文、お待ちしております。