高知の伝統文化として知られるかつおの藁焼きタタキ(以降、藁焼きタタキ)ですが、ガスやバーナーを使用する「通常のタタキ」との違いはご存じでしょうか。
藁焼きタタキには独自の魅力がたくさんあり、一度食べたらやみつきになる逸品です。
本記事では藁焼きタタキに焦点を当て、通常のタタキとの違いや藁焼きタタキの魅力、その他のタタキの特徴について解説します。ぜひ参考にしてください。
※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣。
かつおの藁焼きタタキとは
藁焼きタタキとは、かつおの表面を強火で焼き上げる料理「かつおのタタキ」の一種で、炎の燃料に「藁」を使用する高知の伝統的な調理法です。
束ねた藁に火をつけ、盛大に炎を出してタタキを焼き上げる様子は圧巻の一言。初めて藁焼きを見る方は、その豪快さに驚くことでしょう。
かつおだけでなく使用する藁からこだわっている店舗もあります。また。混ぜ物を加えずに100%藁で焼き上げる場合と、最後に香り付けのために藁を加えて焼き上げる場合の2パターンがあります。
藁焼きタタキと通常のタタキとの違い
通常のかつおのタタキは、写真のようにガスやバーナーなどで表面を焼き上げます。
藁焼きタタキと通常のタタキとの違いは、以下が挙げられます。
・藁の香り付け
・火力
・調理の難易度
それぞれ詳細に解説します。
藁の香り付け
藁焼きタタキにすることで、かつおに藁の香りが加わります。
香ばしい匂いとともに食べるタタキは絶品。口に入れた途端に藁の風味が爆発し、かつおの旨味を引き立たせます。
火力
藁焼きは、高火力で一気に焼き上げることが可能です。藁は筒のような形をしており、中が空洞になっているため空気を多く含んでいます。さらに油分も少し含まれているため、高火力で焼き上げられるのです。
瞬間温度は800~900度になり、かつおの中身はそのままに、外側のみをムラなく焼き上げることができます。ガスやバーナーでは出せない温度で焼き上げることで、かつおの旨味を逃さず凝縮。格別の味を楽しめます。
調理の難易度
藁焼きタタキは、「藁があればできる」わけではありません。調理工程にはいくつかの課題があります。
例えば、藁の調達、保管場所の確保・管理、高火力で焦がさないようにするための豊富な経験などが必要です。
また、焼き場所の確保も必要になるため、家庭だけでなく、多くの飲食店では藁焼きタタキの提供が難しくなります。
その他のタタキは何がある?
その他のタタキについては、以下の二つが挙げられます。
・松葉焼き
・炭火焼き
それぞれ詳細に解説します。
松葉焼き
松葉焼きは、あまり見かけることがなく珍しい調理方です。松の香りや風味を加えられるため、藁焼きとはまた違う味を楽しめます。
松葉焼きを用いたものは松タタキと呼ばれています。
炭火焼き
炭火焼きは、炭の香りが加えられ、パリッとした焼き上がりになるのが特徴の炙り方です。
炭を調達すれば調理できるので、バーベキューなどでおすすめです。
高知でタタキを食べるならやはり「藁焼き」がおすすめ!
高知でタタキを食べるなら、伝統文化である藁焼きタタキは外せません。県内外を問わず人気の高い調理法であり、高知のかつおといえば藁焼きタタキをイメージする方も多いのではないでしょうか。
かつおの本場・高知では一本釣りされた鮮度抜群のかつおを使用しているため、他県の追随を許さない美味しさを実現しています。タタキは鮮度が命。その日に釣り上げた日戻り鰹を用いた高知の藁焼きタタキの味は格別です。
また、旬の時期ではより旨味のあるものを食べることができます。さっぱりとしている初鰹は、皮の脂とともに食べるタタキとの相性が抜群です。また、戻り鰹のこってり脂とも相性がよく、濃厚な味を楽しめます。
高知では多くの事業者が藁焼きタタキを提供していますが、藁は調達が難しくコストがかかるため、最初はダンボールなどの燃料を使用し、最後に香り付けで藁を使う場合が多いです。しかし、最後だけでは香りが強く引き立ちません。藁焼きタタキを最高の状態で味わうには、100%藁焼きを行っているお店に行くといいでしょう。
100%藁焼きタタキを購入するなら山本鮮魚店
藁焼きタタキは、使用するかつおや藁、焼き上げ方にこだわることでより旨味が引き立ちます。
鰹乃國、中土佐町久礼の大正町市場に店舗を構える山本鮮魚店では、一本釣りした新鮮な日戻り鰹を用いた100%藁焼きタタキを提供しています。
かつおの藁焼きタタキ専門店として、とことん藁にはこだわります。※参照:山本鮮魚店のかつおの藁焼きタタキ【こだわり6ヶ条】
通販も行っていますので、遠くて高知を訪れるのは厳しいという方も、藁焼きタタキをお気軽にご購入ください。
高知の伝統文化である藁焼きタタキ、ぜひ一度召し上がってみてはいかがでしょうか。