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かつおの血合いは好みが分かれる味をしているため、取り除くかどうかは個人によって意見が分かれます。

本記事では、かつおの血合いを取り除くか判断する基準や処理の仕方について解説します。ぜひ参考にしてください。

※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣

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かつおの血合いとは

かつおの血合い

かつおの血合いとは、魚の背と腹の間に存在する赤色線維筋と呼ばれる部分です。

血合いという名前から血液をイメージすることが多いですが、正しくは筋肉のことを指します。

白身魚にも含まれていますが、一般的にはかつおのような赤身魚の方が含有量が多いとされています。

鮮度の良いときは鮮やかな赤黒い色をしています。一方で鮮度落ちが早く、鮮度が落ちるにつれて徐々に黒ずんでいきます。

そのため、スーパーなどでかつおの切り身を購入する際には、血合いの色で鮮度を判別することが可能です。

また、血合いは筋肉の他に、腎臓を指す場合もあります。一般的に血合いと言えば筋肉の方を指す場合が多いですが、魚を扱う業界では腎臓のことを血合いと呼ぶ場合が多いと覚えておきましょう。

かつおの場合は、刺身で食べる際には除去、タタキにする際にはそのままにすることが多いです。(刺身でも血合いを残したいという方も少なくありません。)

かつおの血合いの味や風味の特徴

かつおの血合いは食べることに問題はありませんが、独特の味や血生臭さから好みが分かれやすいです。好きな方の意見では、「レバーのような風味と歯ごたえの良さがある」といったものがあげられます。

新鮮なものであれば生で食べることが可能であるため、刻んだ血合いに味噌や玉ねぎを混ぜて卵黄を乗せてなめろうとして食べたり、ごま油と塩を付ける食べ方もおすすめです。

かつおの血合いを取り除くか判断する基準

血合いは血生臭いため、臭いが気になる場合は取り除くのがおすすめです。取り除かずに食べる際には、臭いを対策するために後述する下処理が必要となります。下処理には特別な機器などは必要ないため、自宅で簡単に行えます。

また、筋肉の血合いには豊富な栄養素が含まれています。貧血の予防や疲労の回復に有効な成分も含まれているため、効能が気になる方は食べてみてはいかがでしょうか。

かつおの血合いを処理する方法

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かつおの血合いを処理する方法には、以下があげられます。

・加熱処理をする
・塩で臭みを取る

それぞれ詳細に解説します。

加熱処理をする

加熱処理を行うことで、血合いの血生臭さを緩和することが可能です。主な加熱方法は、茹でる、揚げるなどがあげられます。

短時間で処理を行いたい場合には、茹でるのがおすすめです。茹でる際は以下の手順で行います。

①血合いの汚れを流水で落とす
②酒を加えた熱湯で血合いを5分ほど茹でる
③塩と酒を少しまぶした後、数分寝かせて完成

下処理を行っても臭いが改善されない場合は、揚げるのがおすすめです。揚げる際は以下の手順で行います。

①血合いの汚れを流水で落とす
②水をはったボウルで1時間程度血合いをつける
③しょうゆや酒などの下味をつけ、小麦粉や片栗粉で揚げる

より効果的な臭い対策を行いたい場合は、にんにく・しょうが・スパイスなどを下味に使用すると良いでしょう。

塩で臭みを取る

刺身やタタキなど生で食べる際には、塩を使用して臭みを取るのがおすすめです。加熱処理よりも時間がかかりますが、身が固くなりにくいメリットがあります。塩で臭みを取る主な方法は、塩を振る方法と塩水に浸ける方法の2つです。

塩を振る場合は、以下の手順で行います。

①血合いの汚れを流水で落とす
②塩を振って20~30分ほど時間を空ける
③表面に水分が出てきたら再度洗い流す

塩水に浸ける場合は、以下の手順で行います。

①血合いの汚れを流水で落とす
②15分ほど塩水に浸ける
③水を替えながら合計で1時間ほど浸ける

どちらも最後に水分をしっかり拭き取るように注意しましょう。

まとめ

血合いは取り除かなくても食べられますが、生臭いなどの理由から苦手意識を持っている方も少なくありません。

加熱処理や塩を用いて臭みを対策することで、苦手意識がある方でも食べやすくなるため、興味がある方は一度試してみてはいかがでしょうか。