氷の上に置かれた本ガツオ

かつおの主な漁獲法は、一本釣り漁、巻き網漁、ひき縄漁の3つです。

それぞれ特徴が異なりますが、ここではひき縄漁に焦点を当てて解説していきます。

※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣

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ひき縄漁とは

ひき縄釣漁

ひき縄漁とは、餌に見せかけた擬餌針付きの釣り糸を、船を走らせながら複数引いて、かかった魚を捕る漁法です。

かつおを対象とする場合も同じ原理で行い、掛かるとその糸をたぐり寄せて釣り上げます。

釣り糸はそのままでは水中に沈みません。そこで潜水板という疑似餌を水面下で泳がせるための道具を使用します。

潜水板が反転して浮き上がってくれば、かつおがかかった合図です。その糸とかつおを引き上げて、冷蔵・冷凍スペースに運び込みます。

ひき縄漁でかつおを漁獲するメリット

例えば巻き網漁では網の中でかつお同士が強く擦れ合うため、傷・内出血・身割れなどの発生は避けられません。

一方、ひき縄漁の場合は、一匹ずつ釣り上げていくので、それらの発生確率を抑えることが可能です。

また、釣り上げたかつおが暴れる際に、激しい運動によって「身焼け」という現象が発生します。

ひき縄漁を用いることで、一匹釣り上げるごとに冷蔵・冷凍スペースに運び込めるため、そのリスクも低くすることが可能です。

かつおは身質や鮮度が重要な魚。これらを高品質に維持できる点が、ひき縄漁のメリットです。

ひき縄漁と一本釣り漁の違い

引き縄漁と一本釣り漁の比較

ひき縄漁と一本釣り漁は、どちらも一匹ずつ釣り上げる点が同じです。

一方で、かつおの一本釣りは竿を使って漁獲しますが、ひき縄漁は糸を船で引いて漁獲する点が異なります。

また一度に漁獲できる量は、圧倒的に一本釣りが多いです。

ひき縄漁では一匹かかるごとに手でたぐり寄せて針を外し、冷蔵・冷凍スペースに入れなければなりません。

一本釣り漁は、返しがない針を採用しているため、竿を振り上げるだけで口から外れるので、すぐ次のかつおを狙えます。

漁獲量が少ないので、食卓まで行き渡らせることが難しく、希少性に比例して価格も高騰するのが課題といえるでしょう。

かつおのひき縄漁が盛んな地域

かつおのひき縄漁は、一本釣り漁や巻き網漁と比較すると、珍しい漁獲方法です。

千葉県勝浦市や和歌山県などで用いられており、勝浦では「勝浦産ひき縄カツオ」でブランド化されています。

また和歌山県では「ケンケン漁」という名で親しまれてる、かつおの伝統漁法です。

かつおの本場として知られる高知では、採用している例がほとんどありません。高知では一本釣りが主な漁獲方法です。

一本釣りで漁獲した本場高知のかつおのタタキは山本鮮魚店

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かつおの本場高知では、一本釣りで漁獲した新鮮なかつおが食べられます。

高知県の中でも、「鰹の國」「土佐の一本釣りの町」と称される、かつおの本場中土佐町久礼の、大正町市場に店舗を置く山本鮮魚店では、その日に水揚げされた鮮度抜群の生かつおを、藁焼きタタキにして全国発送しております。

混ぜ物を一切入れず、藁だけで焼き上げる「完全藁焼きタタキ」は、一本釣りで漁獲したかつおをより引き立てます。ぜひご購入くださいませ。

またぜひ一度、高知に訪れていただき、本場の一本釣りかつおをお楽しみください。

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