沖縄県に古くから伝わる、かつおを使った伝統的な郷土料理があります。
本記事では、かちゅー湯(カチューユー)について紹介します。ぜひご覧ください。
※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣。
「かちゅー湯」とは?
かちゅー湯は、沖縄県で古くから親しまれている家庭料理で、たっぷりのかつお節と味噌にお湯を注いでつくる「味噌汁」です。「かちゅー」は沖縄県の方言で「かつお」を意味します。
基本はかつお節×味噌ですが、家庭によってねぎを入れる、梅を入れる、にんにくを入れるなどレシピが異なる点がおもしろいところ。夏には氷を入れてつくる「冷やしかちゅー湯」も食べているようです。
かちゅー湯の魅力は何といっても簡単に作れる手軽さです。沖縄では朝昼晩の食事はもちろん、風邪を引いてご飯が喉を通らないときや、二日酔いのときなどに飲まれています。
沖縄県とかつお節の関係
都道府県の中でも、かつお節の消費量が特に多い沖縄県。総務省が公表した家計調査によると、那覇市に住む2人以上の1世帯当たりのかつお節購入金額は年間3,378円で、2位につける高知市1,522円の2倍以上です。
沖縄県内のスーパーには、一般的なかつお節をはじめ、血合い有り無しのかつお節や、厚切りのかつお節など、さまざまな種類が並んでいます。沖縄県は日本有数のかつお節消費県といえるでしょう。
消費量が多いということは、独自の食文化が生まれることにつながります。かちゅー湯が沖縄県で生まれ、長く親しまれていることは決して偶然ではないのです。
「かちゅー湯」の作り方
かちゅー湯のレシピはとてもシンプルなので、家でも簡単に作れます。
まずは以下の材料を用意しましょう。かつお節はお好みのもので問題ありません。
・かつお節
・味噌
・薬味(ねぎ・梅・にんにく等)
みそ汁のお椀に、かつお節と味噌を入れます。お好みで薬味を添え、アツアツのお湯を注げば完成です。調理時間はお湯を沸かす時間含めて約3分。この手軽さこそが、かちゅー湯の魅力の一つですね。
まとめ
かちゅー湯の、かつお節の旨みがダイレクトに伝わる味わいは一度食べると病みつきになります。
沖縄料理といえばゴーヤチャンプルーやソーキそばが有名ですが、かちゅー湯も負けていません。簡単につくれるので、ぜひご家庭で試してみてはいかがでしょうか。