※画像引用:JAグループ(https://life.ja-group.jp/recipe/detail?id=8761)
東大阪市の河内(かわち)地区に古くから伝わる、かつおを使った伝統的な郷土料理があります。
本記事では「生節の押し寿司」について紹介します。ぜひご覧ください。
※記事監修:かつおの本場、高知県中土佐町久礼、大正町市場の藁焼きタタキ専門店「山本鮮魚店」の店主山本忠宣。
「生節の押し寿司」とは?
大阪市の東に位置し、市域の東側は奈良県と府県境を接する東大阪市。大阪市、堺市に次いで大阪府で三番目に多い人口を有する大都市であり、そんな東大阪市の河内地区で古くから親しまれている郷土料理が「生節の押し寿司」です。
生節とは、かつおを蒸す・茹でるなどした後に半乾燥させたものです。生節の押し寿司では、それをそぼろ状に調理した後、押し型に詰めて成形したすし飯の上に乗せます。地区内ではお祭りやお祝いごとの際に食べられていました。
生魚や新鮮な魚が手に入りにくい時代に、かつおの身を蒸した半乾きの生節を使っていたことが起源とされています。寿司の形は松竹梅の型や四角い型など家庭によってさまざまです。
今でも日々の食卓やお祝いごとの際に提供する家庭もあり、老若男女問わず親しまれている河内地区の郷土料理です。
「生節の押し寿司」の作り方
生節の押し寿司は、具材が揃えば難しい調理過程はありません。まずは以下の具材を揃えましょう。
・すし飯
・生節 1本分(骨、皮、血合い部除く)
・砂糖
・しょう油
・紅しょうが
炊きたてのご飯にすし酢を合わせてすし飯を作りよく冷まします。
次に、かつおを茹でて(蒸して)生節をつくり、骨・皮・血合い部を取り除き身を細かく刻みます。鍋に刻んだ生節を入れ砂糖で味付けし、しょう油を加えて混ぜながらそぼろ状になるまで煮ます。砂糖としょう油のほか、酒・みりんを入れて味を調整しても大丈夫です。火加減を調整しながら汁が出なくなるまで煮詰めていき、取り出したあと冷蔵庫でしっかり冷まします。
すし飯を成形し、冷やしておいた生節のそぼろをのせて押し寿司をつくります。最後に器に盛り付け、お好みで紅しょうがを添えれば完成です。
まとめ
成形することで色々な形で見た目も楽しめる生節の押し寿司。
自宅でも簡単に揃えられる具材で作れるので、家庭でも作ってみてはいかがでしょうか。
ご飯のお供に、酒のつまみに、ぜひお楽しみください。